※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。
「透かしを消せば、AIで作った画像だと分からなくなる」。今回のニュースをそう受け取った方も多いのではないでしょうか。答えは、いいえです。
2026年8月14日、GoogleはGeminiで作った画像や動画に入る「目に見える透かし」を、利用者の側でオフにできるようにしました。設定の名前は「メディアの透かし」。ここまでは、報道で見たとおりです。
ただ、消えるのは目に見える部分だけ。画像そのものにはSynthIDという人の目に見えない電子透かしが埋め込まれたまま残ります。その画像をGeminiにアップロードして尋ねれば、Google製のAIで作られたものかどうかを判定できる状態です。
私は非エンジニアの会社員で、Google AI Proを契約しています。ただしこの記事は、設定を実際に切り替えて試したものではありません。Googleの公式ヘルプとGoogle DeepMindの公式ページを読んで整理したものです(2026年8月16日確認)。
読み終わる頃には、あなたのアカウントで設定を変えられるのか、変えたあとに何が残るのか、資料やブログに貼るときはどこへ気を配ればいいのかまで揃います。
- 「メディアの透かし」で消えるもの・残るもの
- 設定を使えるアカウントと、使えないアカウント
- パソコン・スマホでの切り替え手順
- 社内資料・ブログ・SNSに使うときの注意点
- 手元の画像がAI生成かどうかを確かめる方法
なお、AIが書いた「文章」のほうの見えない透かしについては、AIで書いた文章はバレる?Claudeの見えない透かしを解説で扱っています。今回はその画像版にあたる記事です。
消えるのは目に見える透かしだけ。SynthIDは残ります
先に全体像から。Geminiが作った画像には、性質の違う3つの印が付いています。今回オフにできるのは、このうちの1つだけです。

| 印の種類 | 見え方 | 今回の設定で | 何のためのもの |
|---|---|---|---|
| 目に見える透かし | 画像の隅に光るマークが乗る | オフにできる | ぱっと見でAI生成と分かるようにする |
| SynthID | 人の目には見えない 画像そのものに埋め込まれる | 残る | あとからGoogle製AIかを判定する |
| Content Credentials (C2PA) | 目に見えない ファイルの付帯情報として残る | 残る | いつ・何で作られたかの来歴を記録する |
公式ヘルプの日本語表記はこうです。「この設定は、目に見える透かしのみを制御します。Gemini アプリで作成したメディアの SynthID 透かしや Content Credentials には影響しません」。
SynthIDはGoogle DeepMindが開発した仕組みで、画像・動画・音声・テキストに埋め込まれます。切り抜き、フィルターの追加、フレームレートの変更、画質を落とす圧縮。こうした加工を経ても検出できるように設計されている、というのがGoogle DeepMindの公式ページの説明です。トリミングやスクショの撮り直しで落ちる類のものではない、と考えておくほうが安全でしょう。
- 「透かしを消す」=「AI生成の痕跡が消える」ではありません
- 消えるのは、人の目に見える表示だけです
- 受け取った側もGeminiに画像を渡せば、判定を試せます
設定を使えるアカウントと、使えないアカウント
次に、あなたの環境で使えるかどうか。公式ヘルプが条件として挙げているのは、アカウントの種類と、住んでいる国の2つです(2026年8月16日時点)。
| あなたの状況 | 「メディアの透かし」の設定 |
|---|---|
| 個人のGoogleアカウント | 設定画面に表示されます |
| 仕事用・学校用のアカウント | 利用できません。透かしは表示され続けます |
| インド・韓国・ベトナム在住 | AI Ultraの定期購入がある場合にのみ表示されます |
気になるのはプランでしょう。公式ヘルプがプランの条件を書いているのは、インド・韓国・ベトナムの3か国についてだけです。日本を含むそれ以外の地域について、プランごとの条件は公式ヘルプに記載がありません。まずは自分のGeminiの設定画面を開いて、項目があるかどうかを見てみてください。そのほうが早く白黒つきます。
仕事用・学校用のアカウントでは、この設定そのものがメニューに出てきません。「見つからない」と探し回る前に、いまログインしているアカウントを確認しましょう。個人アカウントに切り替えると表示される場合があります。
見える透かしをオフにする手順
手順は短いです。スイッチを1つ切り替えるだけで終わります。パソコンからの操作はこの3ステップです。
ログイン中のアカウントもここで確認しておきます。会社アカウントのままだと、次の項目が出てきません。
画面左下にある設定から進みます。項目名は「メディアの透かし」です。
オン・オフの2択です。オフにすると、以降に作る画像・動画・音楽から目に見える透かしが外れます。

スマホのGeminiアプリからも同じことができます。メニューを開いて設定へ進み、「メディアの透かし」の横にあるスイッチをタップするだけです。パソコンとスマホで設定が分かれているわけではありません。
設定が効くのは、切り替えたあとに新しく作るものだけです。すでに保存してある画像から、透かしがあとから消えるわけではありません。作り直しが要る点は、先に見込んでおいてください。
また動画の場合、目に見える透かしは再生中ずっと画面に乗り続ける形です。映像を扱う方がいちばん困っていたのは、おそらくここでしょう。
報道によれば、この切り替えはGeminiアプリと動画編集ツールのFlowで先に始まり、Google検索での対応も予定されています(TechCrunch・2026年8月14日)。対象モデルや対応時期の詳細は公式ヘルプに載っていないため、この段落は報道を出典としています。
社内資料・ブログ・SNS、用途で変わる注意点
ここが本題です。透かしが外れた画像を、実際どう使うか。用途ごとに、気を配る先が変わります。
社内資料・プレゼンに貼る場合
企画書やスライドに貼るなら、透かしのないほうが見栄えします。素直な使いどころです。
気をつけたいのは、会社ごとの生成AI利用ルール。透かしが外れると、その資料を見た人が「これはAIで作ったのか」を目で判断できなくなります。ファイル名かスライドの隅に一言添えておくと、あとで引き継いだ人が困りません。
ブログ・Webメディアに載せる場合
公開する記事に使うなら、AI生成であることを書き添える運用をおすすめします。読者への誠実さという理由が第一ですが、実務的な理由もあります。
GoogleはSynthIDとContent Credentialsで画像の来歴を追える形をすでに作っていて、公式ブログではGoogle検索への展開も方針として示しています。あとから隠していたと受け取られるより、最初から書いておくほうが気が楽です。
SNS・動画プラットフォームに投稿する場合
各SNSや動画サービスは、AI生成コンテンツの表示について独自のルールを設けている場合があります。これはGoogleの設定とはまったく別の話です。投稿先ごとのガイドラインを見に行ってください。
- Googleの設定でオフにできるのは、Googleが付ける表示だけです
- 投稿先のプラットフォームの規約は、それとは別に存在します
- AI生成物の表示に関する扱いは、国や地域によって異なります
法律の判断が絡む場面では、この記事の内容だけで決めず、社内の法務や専門家に相談してください。
商用利用と著作権について
Geminiで作った画像を仕事でどこまで使えるか。ここは記事の側で断定できる話ではありません。範囲を定めているのはGoogleの規約です。使う前に、生成 AI の追加利用規約と生成 AI の使用禁止に関するポリシーの2つに目を通しておきましょう。
その画像がAI生成かどうかを確かめる方法
逆の立場も見ておきます。届いた画像がAIで作られたものかどうか、確かめたいとき。Geminiにそのまま聞けます。
「ファイルを追加」から画像を渡します。動画や音声ファイルも対象です。
「この画像はGoogle AIによって作成または編集されたもの?」と聞くだけです。画像を添付して「@synthid」と打つ方法もあります。
SynthIDの検出にもとづいて、Google AIで作られたものかどうかの回答が返ってきます。読み方は次のとおりです。

- 検出された:その画像・動画の全部または一部が、GoogleのAIモデルで作成または編集されたことを意味します
- 検出されない:GoogleのAIで作られたものではありません。ただし他社のAIで作られた可能性は残ります
- Geminiが認識できるのは、現時点ではGoogle製AIツールで作られたコンテンツのみです
回数の上限もあります。公式ヘルプによると、画像・動画・音声それぞれ24時間で10回まで、1ファイル100MBまで(2026年8月16日時点)。何十枚も一気に確かめる用途には向きませんが、気になった1枚を確認するには足ります。
よくある質問
- 透かしを消せば、AIで作ったことは分からなくなりますか。
-
いいえ。目に見える表示が消えるだけで、SynthIDという見えない電子透かしとContent Credentialsの情報は残ります。Geminiに画像を渡せば、Google製AIで作られたかどうかを判定できます。
- 無料プランでも設定を変えられますか。
-
公式ヘルプがプランの条件を書いているのは、インド・韓国・ベトナムの3か国についてだけです(AI Ultraの定期購入者のみ表示)。日本を含むその他の地域についてはプランごとの条件が書かれていないため、自分の設定画面に項目があるかどうかを見るのが早いです。
- すでに作った画像の透かしも消えますか。
-
消えません。設定が反映されるのは、切り替えたあとに新しく作るものだけです。透かしのない画像が欲しい場合は、設定を変えてから作り直す形になります。
- 会社のGoogleアカウントで設定が見当たりません。
-
仕事用・学校用のアカウントでは、この設定は利用できないと公式ヘルプに書かれています。透かしは表示されたままになります。個人アカウントに切り替えると表示される場合があります。
- SynthIDは画像を加工すると消えますか。
-
切り抜き、フィルターの追加、フレームレートの変更、画質を落とす圧縮といった加工を経ても検出できるように設計されている、とGoogle DeepMindの公式ページにあります。手元の加工で外れるものとは考えないほうがよいでしょう。
- 動画や音楽も対象ですか。
-
対象です。この設定はGeminiで作る画像・動画・音楽に共通で効きます。動画では透かしが再生中ずっと画面に乗る形、音楽ではプレーヤー側の映像に乗る形です。
- 作った画像を商用で使えますか。
-
使える範囲はGoogleの規約で定められています。生成 AI の追加利用規約と生成 AI の使用禁止に関するポリシーを確認したうえで判断してください。
まとめ
- 消えるのは目に見える透かしだけ。SynthIDとContent Credentialsは残ります
- 設定名は「メディアの透かし」。Geminiの設定から切り替えます
- 仕事用・学校用のアカウントでは利用できません
- 反映されるのは、切り替えたあとに作るものだけです
- 公開の場に出すなら、AI生成である旨を書き添えるほうが安全です
迷っているなら、まずGeminiの設定画面を開いて、「メディアの透かし」の項目があるかどうかだけ確かめてみてください。そこから先の判断は、実物を見てからで間に合います。
この記事は、Googleの公式ヘルプ・Google DeepMindの公式ページ・Googleの公式ブログを読んで整理したものです(2026年8月16日確認)。設定を実際に切り替えて挙動を検証したものではありません。公式に記載のない対象モデルやFlow・Google検索での対応時期については、TechCrunchの報道を出典として本文に明記しました。
- AIで書いた文章はバレる?Claudeの見えない透かしを解説|今回の画像版に対する、テキスト版の記事です
- 【2026年】AIツールおすすめ比較|用途別に選ぶ|画像生成を含め、用途ごとの選び方をまとめています
- ClaudeとChatGPTの違い|両方課金して使い分け|文章とコード中心なら、どちらを選ぶかの判断材料に
- Gemini Notebookとは?改名の変更点まとめ|Google AI Pro側で使えるもう1つのツールの話です
